😿「猫の慢性腎臓病|初期症状・原因・治療法をわかりやすく解説」
― 早期発見で進行をゆるやかに ―
こんにちは!アルプス動物病院です。
シニア期を迎えたねこちゃんで「最近よく水を飲む」「おしっこの量が増えた」「体重が減ってきた」という相談をいただくことがあります。
これらの症状の背景に多いのが、**慢性腎臓病(まんせいじんぞうびょう)**です。
猫の寿命が延びる一方で、腎臓病は非常に多い疾患のひとつとなっています。
🩺 慢性腎臓病とは
腎臓の機能が少しずつ低下する病気
腎臓は体の老廃物を尿として排出し、水分や電解質のバランスを保つ大切な臓器です。
慢性腎臓病では、この腎臓の働きが少しずつ失われ、長期的に進行していきます。
一度壊れてしまった腎臓の細胞は再生しないため、早期発見・早期管理がとても重要です。
🧩 原因とリスク
加齢とともに増える疾患
多くの猫では、加齢による腎臓の細胞の老化が原因です。
10歳を過ぎると発症率が高まり、15歳以上では2頭に1頭が何らかの腎臓トラブルを抱えているともいわれます。
そのほかの要因
- 脱水(飲水量が少ない)
- 高血圧
- 尿路結石や膀胱炎の繰り返し
- 感染症(猫免疫不全ウイルスなど)
⚠️ 気づきやすいサイン
初期に見られる変化
- 水をよく飲む
- おしっこの量が増える
- 食欲が落ちる
- 毛づやが悪くなる
これらは「歳のせい」と思われがちですが、腎臓病の初期サインであることも多いです。
進行すると見られる症状
- 体重減少
- 嘔吐や下痢
- 口臭が強くなる
- 元気がなく、寝ている時間が増える
こうした症状が見られたら、早めに検査を受けましょう。
🔬 診断に用いる検査
血液検査
血液中の老廃物であるBUNやクレアチニン(Cre)の値を測定します。
近年では、より早期に異常を捉えるSDMA検査も活用されます。
尿検査
尿の濃さ(比重)やタンパク質の有無を確認します。
腎臓がうまく尿を濃縮できていない場合、機能低下が疑われます。
画像検査
超音波(エコー)で腎臓の形や大きさを確認し、慢性変化や結石の有無を評価します。
💊 治療と生活管理
薬で腎臓の負担を減らす
慢性腎臓病は完治が難しい病気ですが、薬やサプリメントで進行を抑えることができます。
- 血圧を下げる薬
- 尿毒素の吸着剤
- 食欲を維持するサポート剤
これらを組み合わせることで、**「今の腎臓の働きを長く保つ」**ことが目標になります。
食事管理がとても大切
腎臓病の治療で最も重要なのが、療法食の導入です。
タンパク質やリンを制限し、腎臓への負担を軽くします。
また、十分な水分をとれるように、ウェットフードの利用やぬるま湯の追加も効果的です。
🏥 早期発見と定期チェック
腎臓病は、症状が出るころにはすでに進行していることが多い病気です。
7歳を過ぎたら、年1〜2回の血液・尿検査をおすすめします。
早く見つけて対処することで、ねこちゃんの生活の質(QOL)を長く保つことができます。
アルプス動物病院では、腎臓病の早期発見と長期管理に力を入れています。
ご家庭でのケア方法やフードの選び方についても、お気軽にご相談ください。


