【第2回】犬の僧帽弁閉鎖不全症の検査と進行

こんにちは!アルプス動物病院です。
前回は犬の僧帽弁閉鎖不全症の初期サインや特徴についてご紹介しました。
愛犬の咳や疲れやすさなど、小さな変化でも注意することが大切です。

今回は第2回として、犬の僧帽弁閉鎖不全症の診断に用いられる検査や病気の進行段階、早期発見のために日常で意識したいポイントについてご紹介します。

僧帽弁閉鎖不全症の診断に使われる検査

身体検査と聴診

まず、診察で行われる基本的な検査として、身体検査や聴診があります。
聴診器で心臓の音を聞くと、逆流による雑音(心雑音)が確認できることがあります。
この心雑音の大きさや性質は、病気の進行度や治療方針を考えるうえで重要な情報です。

画像検査

次に、レントゲン検査や心臓超音波検査が行われます。
・レントゲンでは、心臓の大きさや形、肺の状態を確認できます。
・心臓超音波検査では、僧帽弁の逆流の程度や心臓のポンプ機能を詳しく観察できます。

超音波検査は、病気の進行度を判断したり、治療が必要なタイミングを決めるために非常に重要です。

血液検査

心臓病が進行すると、血液中の物質の変化が見られることがあります。
血液検査では、腎臓や肝臓の状態も確認できるため、心臓への負担が体全体に及んでいないかをチェックできます。

病気の進行の段階

初期(軽度)

初期の段階では、ほとんど症状がありません。
・軽い咳が出ることがある
・運動後に少し息が荒くなる

この段階で発見できれば、生活管理や軽度の治療で進行をゆるやかにできる場合があります。

中期(中等度)

中期になると、心臓が少しずつ大きくなり、咳や呼吸の乱れが目立つようになります。
散歩中に疲れやすくなったり、夜間に咳が出ることが増える場合もあります。

末期(重度)

病気が進むと、心臓の負担が大きくなり、心不全の症状が現れます。
・呼吸が荒くなる
・咳が頻繁に出る
・運動を嫌がる
・ぐったりして寝ていることが増える

この段階では、投薬や入院での管理が必要になることもあります。

日常で気をつけたいこと

小さな変化を見逃さない

僧帽弁閉鎖不全症は、早期発見と継続的な経過観察がとても大切です。
普段の生活の中でも、咳の増え方や呼吸の様子、疲れやすさなどの変化に気づけることがあります。
「年齢のせいかな」と見過ごさず、少しでも気になる様子があれば早めに相談しましょう。

定期的な診察を続ける

症状が目立たなくても、定期的に診察や検査を受けることで、状態の変化を早く捉えやすくなります。
日々の小さな変化を見守ることが、適切な治療につながる第一歩です。

まとめ

犬の僧帽弁閉鎖不全症は、初期には目立った症状が出にくいため、聴診や画像検査などで早めに異常を見つけることが大切です。
また、病気は少しずつ進行していくため、日々の様子を見守りながら定期的に検査を受けることで、状態の変化に早く気づきやすくなります。

次回の第3回では、僧帽弁閉鎖不全症の治療方法やお薬の役割、ご家庭でできる生活管理のポイントについてご紹介します。

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