【第2回】猫の下部尿路疾患|原因と検査

こんにちは!アルプス動物病院です。
第1回では初期サインについてお話ししました。

今回は、猫の下部尿路疾患(FLUTD)の主な原因と、病院で行う検査、そして原因による治療の違いについて解説します。
同じように見える症状でも、原因によって対応は大きく変わります。

主な原因

FLUTDはひとつの病気ではなく、膀胱や尿道に起こるトラブルの総称です。特に多い原因は次の3つです。

特発性膀胱炎

検査をしても細菌や結石が見つからないタイプの膀胱炎です。ストレスが大きく関与していると考えられており、引っ越しや同居動物との関係変化、生活リズムの乱れなどがきっかけになることがあります。

痛みや頻尿、血尿がみられますが、画像検査では明らかな結石が確認できないのが特徴です。

ストルバイト結石

尿の中のミネラル成分が結晶化し、結石になるタイプです。尿のpHや食事内容、水分摂取量が影響します。

ストルバイト結石は、適切な療法食によって溶解できる可能性がある点が大きな特徴です。

シュウ酸カルシウム結石

尿が酸性に傾くと形成されやすいと言われています。ストルバイトと違い、食事で溶かすことができません。そのため、大きさや位置によっては外科的摘出が必要になることもあります。

再発しやすいケースもあるため、長期的な管理が重要になります。

病院で行う検査

症状だけでは原因を区別できないため、検査によって状態を確認します。

尿検査

最も基本となる検査です。結晶の有無、pH、細菌、血液の混入などを確認します。
どのタイプの結石ができやすいかを判断する大切な情報になります。

エコー検査

超音波で膀胱の中を観察します。結石の有無や大きさ、膀胱壁の厚み、炎症の程度などを確認できます。レントゲンでは写りにくい小さな結石も見つけやすい検査です。

レントゲン検査

結石の位置や数を確認します。尿道に詰まっていないかを評価するためにも重要です。尿道閉塞が疑われる場合は、迅速な対応が必要になります。

治療の違い(内科治療/食事療法/処置)

原因によって治療方針は異なります。
特発性膀胱炎では、痛み止めや抗炎症薬などの内科治療を行いながら、ストレス環境の改善を目指します。
ストルバイト結石では、療法食による食事療法が中心になります。一定期間しっかり継続することが重要です。
シュウ酸カルシウム結石や尿道閉塞の場合は、カテーテル処置や外科手術などの処置が必要になることもあります。

まとめ

猫の下部尿路疾患は、原因によって治療方法が大きく異なります。見た目の症状が似ていても、自己判断は危険です。正確な検査によって原因を特定し、その子に合った治療を行うことが大切です。

次回は、再発を防ぐための生活環境管理や具体的な予防のポイントについてお伝えします。

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