犬の「急に後ろ足がふらつく」その原因は椎間板だけじゃない
はじめに
こんにちは!アルプス動物病院です。
犬が突然ふらつくと「椎間板ヘルニアかも?」と心配される飼い主さまが多いのですが、実際には耳の前庭系、脳・神経、循環や代謝の異常など、原因はさまざまです。中には緊急性の高い病気も含まれるため、「歩き方がおかしい」と感じた時点での早期評価がとても重要になります。今回は、椎間板だけにとらわれない見分け方と、受診の目安を解説します。
ふらつきのタイプを知る
末梢性前庭障害(耳の病気)
内耳の異常で起こり、首を傾ける、目が揺れる(眼振)、ふらついて転ぶ、吐き気などが見られます。突然発症することが多い一方、意識は比較的しっかりしており、数日〜数週間で改善する例もあります。
中枢性(脳・神経の病気)
脳や脊髄の異常が原因で、意識の変化、片側の麻痺、行動の異常、強い眼振などを伴うことがあります。進行が早く、緊急性が高いケースもあるため、迅速な検査が必要です。
椎間板だけではない原因
椎間板疾患
背骨のクッション(椎間板)が飛び出し、神経を圧迫することで後肢のふらつき、痛み、歩行困難が起こります。痛がる、背中を丸める、階段を嫌がるなどのサインが手がかりです。内科管理で改善する例もありますが、麻痺が進行する場合は外科的治療を検討します。
前庭疾患
中高齢犬で多く、急なふらつきと首の傾きが特徴です。内科治療と安静で回復する例が多いものの、再発や他疾患との鑑別が重要です。
脳・神経の病気
炎症、出血、腫瘍などが原因で、ふらつきに加え意識障害や片側の異常を伴うことがあります。早期診断が予後を左右します。
循環・代謝の異常
低血糖、電解質異常、重度の貧血などでもふらつきが起こります。全身状態の評価が欠かせません。
診断の進め方
神経学的検査
歩様、姿勢反応、反射、眼振の有無を確認し、末梢性か中枢性か、また脊髄由来かを切り分けます。
画像・血液検査
レントゲンで骨や椎間板の評価、必要に応じてMRI/CTで脳・脊髄を詳細に確認します。血液検査で代謝・内分泌の異常も同時にチェックします。
治療とケア
原因別治療
椎間板は内科(安静・消炎)または外科、前庭疾患は対症療法、炎症性疾患は抗炎症、代謝異常は補正など、病態に応じた治療選択が重要です。
自宅での注意
転倒防止の環境づくり、段差の回避、ケージレストなどの安静が回復を助けます。意識の変化、麻痺の進行、排尿排便の異常があればすぐ再受診してください。
受診の目安
すぐ相談してほしいケース
・突然立てない、強いふらつきが出た
・眼振、首の傾き、嘔吐を伴う
・意識の変化、片側の麻痺がある
フォローの重要性
改善後も再発や別原因の可能性があるため、経過観察と再評価が大切です。
まとめ
犬のふらつきは、椎間板だけでなく、前庭・脳神経・代謝など多様な原因が考えられます。早期の見極めで治療方針と予後が大きく変わるため、「様子見」よりも早めの受診をおすすめします。
南アルプス市、甲府市、韮崎市、中央市、昭和町など周辺地域で、愛犬の歩き方に異変を感じたら、当院までご相談ください。
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