犬が「最近、元気なのにお腹が張る」…それ、腹水かもしれません

はじめに

こんにちは!アルプス動物病院です。
「食欲も元気もあるのに、なんだかお腹だけが膨らんできた」——そんなときに疑われるのが腹水です。腹水は病気の“結果”として起こるサインで、心臓・肝臓・腫瘍など原因は多岐にわたります。放置すると呼吸が苦しくなったり、全身状態が急変することもあるため、早めの評価が大切です。


腹水とは何か

腹水の正体

腹腔内に液体が異常にたまった状態を腹水といいます。少量では気づきにくく、進行するとお腹の張り、体重増加、横になるのを嫌がる、呼吸が浅いなどがみられます。脂肪とは異なり、短期間で変化するのが特徴です。

代表的な症状

腹囲の増大、動きたがらない、食後に苦しそう、元気の波が出るなど。血性腹水では急激な元気消失やショックを伴うこともあり、緊急性が高い場合があります。


主な原因

心臓の病気

右心不全などで静脈圧が上昇すると、腹腔内に液体が漏れ出します。咳、運動不耐、呼吸の変化を伴うことが多く、心エコーで評価します。

肝臓・門脈の異常

肝硬変や門脈圧亢進、低アルブミン血症により腹水が貯留します。黄疸、食欲不振、下痢などを伴うことがあります。

腫瘍・炎症

脾臓や肝臓、腹膜の腫瘍、腹膜炎でも腹水が生じます。性状が血性・混濁の場合は、原因精査と同時に全身管理が必要です。


診断の進め方

画像検査

超音波やレントゲンで液体量、臓器の形態、腫瘤の有無を確認します。

腹水検査

採取した腹水の色調、細胞、タンパク濃度を調べ、心因性・炎症性・腫瘍性などを鑑別します。


治療と日常管理

原因治療が最優先

心疾患には内科治療、肝疾患には肝保護・食事管理、腫瘍には外科・内科の検討を行います。利尿薬は補助的に用い、過度な使用は脱水に注意します。

生活上の注意

塩分管理、激しい運動の回避、呼吸状態と腹囲の定期チェックが重要です。短期間での悪化は早めに受診を。


受診の目安

すぐ相談してほしいケース

・数日でお腹が急に張ってきた
・呼吸が苦しそう、横になるのを嫌がる
・元気や食欲の低下を伴う

定期フォロー

慢性疾患では、画像や血液検査で貯留量と原因の変化を追います。


まとめ

腹水は重大な病気のサインです。元気があっても放置せず、原因に応じた治療でコントロールしていきましょう。
南アルプス市を中心に、甲府市・韮崎市・中央市・昭和町など周辺地域で、犬のお腹の張りが気になる場合は、早めにご相談ください。

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