【第2回】食欲はあるのに痩せてくる…シニア猫で考えたい体の変化
こんにちは!アルプス動物病院です!
「よく食べているのに体重が減ってきた」「むしろ食欲は増えている気がする」
このような変化は、シニア猫で意外と多く見られます。
今回は、食欲と体重のバランスが合わなくなってきたときに考えたい体の変化について解説します。
食欲がある=健康とは限らない理由
エネルギーの消費が増えている状態
体の中が忙しくなっている
食べた量が十分でも、体の中でエネルギーの消費が過剰になると、体重は維持できなくなります。
この場合、外見上は元気そうに見えることも多く、異変に気づきにくくなります。
食事量だけでは判断できない
見た目の元気さに惑わされやすい
食欲があり、活動量もあると「調子が良さそう」と感じてしまいがちですが、体重減少は重要なサインです。
特にシニア期では、食欲と体調が必ずしも比例しないことがあります。
シニア猫でよく見られる変化
体重が少しずつ減っていく
急激ではないため見逃されやすい
体重の減少が緩やかな場合、「年齢のせいかな」と思われ、経過観察になりやすい傾向があります。
しかし、数週間から数か月単位で体重が減り続けている場合は、注意が必要です。
食べ方や行動の変化
落ち着きがなくなる
食後にうろうろする、以前よりも活動的になるなどの変化が見られることがあります。
こうした行動の変化も、体の内側で起きている変化を反映していることがあります。
他の病気との見分けが難しい理由
腎臓病や消化器疾患との共通点
症状が重なりやすい
シニア猫では、腎臓病や消化器のトラブルでも体重減少が見られるため、原因の特定が難しくなります。
複数の要因が重なることもある
一つだけとは限らない
体重減少の背景に、複数の体の変化が同時に起きている場合もあります。
体重管理が大切な理由
シニア期の猫では、見た目の変化よりも先に体の内側で異変が起こることがあります。
特に体重は、体調の変化を数字として確認できる大切な指標です。
定期的に体重を測ることで、元気そうに見える時期の小さな変化にも気づきやすくなります。
体重変化に気づいたときにできること
日常でのチェックポイント
飼い主さまが確認したいこと
・食事量や食べ方の変化
・体重の推移
・活動量や落ち着きの変化
早めの相談が大切
様子見が長引かないように
「食べているから大丈夫」と判断せず、体重減少が続く場合は早めに相談することが大切です。
まとめ
食欲があるのに体重が減ってくるシニア猫では、体の内側でエネルギーの使われ方が変化している可能性があります。
見た目の元気さだけで判断せず、体重や行動の変化をきっかけに、体調を確認することが重要です。
次回は、健康診断で甲状腺ホルモンを測る意味や、検査で分かることについて解説します。
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