エキノコックス症とは?自然環境で暮らす家庭が知っておきたい人獣共通感染症

こんにちは!アルプス動物病院です!
自然環境が身近な地域では、野生動物や屋外環境を介した感染症にも注意が必要です。今回は、人と動物の両方に関わる人獣共通感染症のひとつであるエキノコックス症について解説します。名前は聞き慣れなくても、知っておきたい大切な感染症です。

エキノコックス症とは

エキノコックス症の原因

エキノコックス症は、エキノコックスという寄生虫が原因で起こる感染症です。主にキツネや犬などの動物が関与します。

人獣共通感染症としての特徴

この病気は動物から人へ感染する可能性があり、人では体内でゆっくり進行することが特徴とされています。

感染のしくみ

動物から環境への広がり

エキノコックスに感染した動物の便中には、寄生虫の卵が排出されることがあります。これが土や水、植物などを汚染します。

人への感染経路

口からの感染

汚染された土や水、山菜や野菜などを十分に洗わずに口にした場合、感染する可能性があります。

ペットを介した感染

犬が屋外で寄生虫の卵に触れ、それが被毛や口の周りに付着することで、人の手を介して口に入るケースも考えられます。

犬や猫への影響

犬の場合

犬では感染しても、目立った体調変化が見られないことが多いとされています。そのため、感染に気づきにくい点が特徴です。

猫の場合

猫は感染源としてはまれですが、屋外活動が多い場合には注意が必要です。

人への影響

ゆっくり進行する病気

人に感染した場合、すぐに変化が現れることは少なく、長い時間をかけて体内で進行するとされています。

早期発見の重要性

自覚症状が乏しいため、正しい知識を持ち、予防を意識することが重要です。

日常生活でできる予防

手洗いの徹底

屋外活動や動物と触れ合った後は、必ず手洗いを行いましょう。

食材の取り扱い

山菜や野菜、果物は十分に洗浄し、必要に応じて加熱することが大切です。

ペットの管理

定期的な駆虫

犬には定期的な寄生虫予防を行うことが、家庭内感染リスクの低減につながります。

屋外行動の管理

放し飼いや野生動物との接触を避けることも重要です。

動物病院での役割

予防相談

地域の環境に合わせた予防方法について、動物病院で相談することができます。

定期健診の重要性

健康診断は、寄生虫対策を含めた総合的な健康管理につながります。

まとめ

エキノコックス症は、自然環境と深く関わる人獣共通感染症です。正しい知識と日常の予防を心がけることで、人も動物も安心して暮らすことができます。

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