猫の特発性膀胱炎とは?ストレスと深く関係する尿のトラブル

こんにちは!アルプス動物病院です。
猫が何度もトイレに行ったり、血尿が見られたりすると、膀胱炎を疑う飼い主さんも多いと思います。その中でも「特発性膀胱炎」は、原因となる病気や細菌が見つからないにもかかわらず症状が出る、猫に多い尿のトラブルです。今回は、特発性膀胱炎の特徴や日常生活との関係について解説します。

特発性膀胱炎とは

原因が特定できない膀胱炎

特発性膀胱炎とは、検査を行っても結石や細菌感染などの明確な原因が見つからない膀胱炎のことを指します。猫の膀胱炎の中でも、比較的多く見られるタイプです。

なぜ「特発性」と呼ばれるのか

病気が見つからない状態

血液検査や尿検査、画像検査を行っても異常が見つからないことが多く、「原因不明」という意味で特発性と呼ばれています。

猫で多い理由

猫の体質との関係

猫はもともと尿量が少なく、濃い尿を作りやすい動物です。そのため、膀胱に刺激が加わりやすいと考えられています。

ストレスとの深い関係

環境変化がきっかけになることも

引っ越し、来客、模様替え、多頭飼育など、ちょっとした環境の変化がストレスとなり、特発性膀胱炎の引き金になることがあります。

見られやすい症状

排尿に関する変化

トイレに何度も行く、少量ずつしか尿が出ない、トイレ以外で排尿するといった行動が見られることがあります。

血尿や痛みのサイン

鳴きながら排尿する場合

排尿時に痛みを感じ、鳴いたり落ち着かない様子を見せたりすることもあります。

動物病院で行う検査

尿検査と画像検査

尿検査で結晶や細菌の有無を確認し、レントゲンや超音波検査で結石などの異常がないかを調べます。

特発性と診断されるまで

他の病気を除外することが重要

これらの検査で原因となる病気が見つからない場合に、特発性膀胱炎と判断されます。

日常生活での管理と再発予防

ストレスを減らす工夫

静かに過ごせる場所を用意する、トイレの数や場所を見直すなど、猫が安心できる環境づくりが大切です。

水分摂取の重要性

尿を薄く保つために

飲水量を増やすことで尿が薄くなり、膀胱への刺激を減らすことにつながります。ウェットフードの活用も一つの方法です。

早めの受診が大切な理由

繰り返しやすい病気であること

特発性膀胱炎は再発しやすく、症状を繰り返すことがあります。

見逃してはいけないケース

尿が出ない場合は要注意

特にオス猫で尿が出なくなると、命に関わる状態になることがあります。排尿の異常に気づいたら、早めに動物病院へご相談ください。

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