室内飼いでもワクチンは必要?
こんにちは!アルプス動物病院です!
「うちは完全に室内飼いだから、感染症の心配は少ないのでは?」
このご相談は、実はとても多いものです。
確かに外に出る機会が少ない子は、外部からの感染リスクは下がります。
しかし、室内飼いの犬猫でもワクチンが必要な理由はいくつもあります。
この記事では、飼い主さんが知っておきたいポイントを分かりやすくまとめました。
■ 室内飼いでも感染リスクが「ゼロ」ではない理由
● 飼い主さんが外から持ち帰る可能性がある
ウイルスや細菌は目に見えないため、
靴、衣服、手指などに付着して家の中に持ち込まれることがあります。
とくに動物病院や公園に行ったあと、他の動物に触れたあとなどはリスクが高まります。
● ベランダ・玄関・通院時など“外との接点”は意外と多い
- 玄関から外が見えると興奮して飛び出す
- ベランダで日向ぼっこ
- 動物病院への通院
- ペットホテル・トリミング利用
これらはすべて「他の動物がいた場所」に触れるきっかけになり、感染の入り口になります。
■ 室内飼いで多い“ウイルスの種類”
● 犬:パルボウイルス
環境中で非常に長く生存します。
外に出ていなくても、飼い主さんがウイルスを運んでしまう可能性があります。
重症化しやすく、特に子犬は命に関わることも。
● 猫:猫風邪(ヘルペス・カリシ)
くしゃみや鼻水から人がウイルスを運んでしまうことがあります。
ストレスで再発しやすいのも特徴です。
● 猫:猫白血病ウイルス(FeLV)
室内だけでも、もし新しい猫を迎える際に未検査・未ワクチンだと感染するケースがあります。
単頭飼育でも、保護猫との接触歴があるとリスクは跳ね上がります。
■ 動物病院での“接触”も感染リスクになる?
結論としては YES です。
待合室や診察台は常に清潔に管理されていますが、
どうしても多くの動物が出入りする場所です。
ワクチンをしていない子の場合、
免疫が弱い子が持つウイルスへの“受け皿”になりやすいため、
思わぬ感染につながることもあります。
■ ワクチンで守れるのは「本人」だけじゃない
ワクチンは個体を守るだけでなく、
家庭全体の感染リスクを下げるという大きな意味があります。
- 多頭飼いの家庭
- これから新しい子を迎える予定がある
- トリミング・ホテルを利用する
- ペットシッターをお願いすることがある
このようなご家庭では、ワクチンによる予防の重要性がさらに高まります。
■ 室内飼いの子に必要なワクチンの考え方
● 「コアワクチン」は必須
動物種に関係なく重症化しやすいものは、完全室内でも接種が推奨されています。
犬:パルボ・ジステンパー・アデノウイルス
猫:ヘルペス・カリシ・パルボ(汎白血球減少症)
これらは命に関わる感染症のため、
室内飼いでも毎年〜数年おきの接種が重要です。
● ライフスタイルに応じた追加ワクチン
- ペットホテルを利用する → 犬パラインフルエンザ
- 外に出る機会がある → レプトスピラ(犬)
- 多頭飼育・保護猫の接触 → 猫白血病(FeLV)
生活に合わせてプランを変えることで、必要以上の負担を減らしつつしっかり予防できます。
■ 毎年のワクチンは「免疫のメンテナンス」
「毎年接種しないといけないの?」
という疑問もよくあります。
ワクチンの効果は永続的ではなく、
時間とともに免疫力が落ちていきます。
そのため、人間のインフルエンザワクチンと同じく、
定期的に免疫を“思い出させる”必要があります。
■ まとめ:室内飼いでも予防は大切
室内飼いは安全というイメージがありますが、
実際には外との接点がまったくない動物はほとんどいません。
- 飼い主さんの持ち込み
- 通院・ホテル・トリミング
- ベランダ・玄関などの接触
- 他の動物との間接的な接触
これらの理由から、室内飼いでもワクチンはとても重要です。
迷ったときは、生活スタイルに合わせた最適なワクチンプランをご提案できますので、
お気軽にご相談ください。
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