【第1回】シニア期に入る目安と身体の変化

こんにちは、アルプス動物病院です。
わんちゃん・ねこちゃんも年齢を重ねることで、体のつくりや生活リズムに少しずつ変化が現れます。今回は、シニア期に入る目安と、日常で気づきやすい変化についてわかりやすくまとめました。


シニア期に入る年齢の目安

犬の場合

犬は体の大きさによって老化のスピードが大きく変わります。

  • 小型犬(〜10kg):7〜8歳頃
  • 中型犬(10〜20kg):7歳前後
  • 大型犬(20kg以上):5〜6歳頃

大型犬は身体への負担がかかりやすいため、小型犬よりも早くシニア期に入る傾向があります。

猫の場合

猫は比較的ゆっくりと年齢を重ねますが、

  • 7歳頃からシニア期
  • 11歳以上はハイシニア

とされています。外見では若く見えても、内臓の老化は少しずつ進んでいくことがあります。


身体や行動に現れやすい変化

① 目・耳・口に現れる変化

  • 視力の低下:物にぶつかりやすくなる、暗い場所を嫌がる
  • 聴力の低下:呼んでも反応が薄くなる
  • 歯や口腔環境の変化:歯石がつきやすく、口臭が出やすい
    口の健康は全身の健康にもつながるため、シニア期には特に注意が必要です。

② 内臓機能の変化

加齢によって、腎臓・肝臓・心臓などの働きが少しずつ低下します。

  • 水を飲む量が増える
  • トイレの回数が変わる
  • 食欲が安定しない
    こうした変化は年齢によるものだけでなく、病気の初期サインであることもあります。

③ 関節や筋肉の変化

  • 散歩のペースがゆっくりになる
  • 段差を嫌がる
  • ソファに飛び乗らなくなる
    関節の痛みや筋力の低下による行動の変化は、飼い主さんがもっとも気づきやすいポイントです。

④ 行動・性格の変化

  • 寝ている時間が増える
  • 遊びへの興味が減る
  • 反応がゆっくりになる
  • 夜にうろうろ歩く(猫に多い)
    これらは老化の自然な変化のこともあれば、認知機能低下のサインのこともあります。

日常で気づける「小さなサイン」

以下の変化が続く場合は、一度健康チェックをおすすめします。

  • 急に痩せてきた・太ってきた
  • 以前より水を飲む量が変わった
  • 食事を残すようになった
  • 触られるのを嫌がる場所が増えた
  • トイレの失敗が増えた

小さな変化の積み重ねが早期発見につながります。


まとめ

シニア期に入るタイミングは犬・猫によって異なりますが、7歳前後から身体の変化は確実に進み始めます。年齢を重ねても快適に過ごすためには、日頃の観察と早めのケアがとても大切です。

次回の【第2回】では、シニア期に多い病気と、早期発見のためにできることを詳しくお伝えします。

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