【第1回】高齢猫の「元気すぎる」は本当に老化でしょうか

こんにちは!アルプス動物病院です!
「年を取ったのに、最近やけに落ち着きがない」「よく鳴くようになった」「活動量が増えた気がする」
このような変化を「年齢のせい」「性格が変わったのかな」と受け止めている飼い主さまも少なくありません。
しかし、高齢猫で見られるこうした変化の背景に、体の中のバランスの変化が隠れていることがあります。


高齢猫で起こりやすい行動の変化

落ち着きがなくなる

夜鳴きや活動量の増加

以前よりもよく鳴くようになった、夜中に動き回るといった変化が見られることがあります。
これらは認知機能の変化や老化と思われがちですが、体の状態が影響している場合もあります。

性格が変わったように感じる

攻撃的・神経質になる

触られるのを嫌がる、些細なことで興奮しやすくなるなど、性格が変わったように感じられることもあります。


食欲と体重のアンバランス

よく食べているのに痩せてくる

体の中で消費が増えている状態

食欲がある、むしろ増えているのに体重が減ってくる場合、体のエネルギー消費が過剰になっている可能性があります。

食事量が変わらなくても注意が必要

体重の変化は重要なサイン

食事内容を変えていなくても体重が落ちてきた場合は、体の内側で変化が起きているサインかもしれません。


「老化」と決めつけてしまいやすい理由

変化がゆっくり進む

いつの間にか当たり前になる

少しずつ起こる変化は、日常の中で見過ごされやすく、「前からこんな感じだった」と感じてしまうことがあります。

高齢だから仕方ないと思ってしまう

受診のきっかけを逃しやすい

高齢猫では「年齢相応」と判断され、検査のタイミングを逃してしまうことも少なくありません。


健康診断で分かること

行動変化の背景を探る

血液検査がヒントになることも

行動や体重の変化が見られる場合、健康診断で体のバランスを確認することで、原因が見えてくることがあります。


まとめ

高齢猫の「元気すぎる」「落ち着きがない」といった変化は、単なる老化ではなく、体の内側の変化が影響していることがあります。早めに原因を把握することで、適切な対応やケアにつなげることができ、猫が安心して過ごせる時間を守ることにもつながります。気になる様子があれば、早めにご相談ください。


次回は、食欲はあるのに痩せてくるシニア猫で考えたい体の変化について解説します。

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