犬と猫の「膀胱結石」ってどんな病気?気づきにくいサインと治療について
膀胱結石とは
膀胱結石とは、犬や猫の膀胱の中にミネラル成分が固まって石のようなものができる病気です。尿の中で結晶が形成され、それが徐々に大きくなって結石となります。結石の種類にはストルバイト結石やシュウ酸カルシウム結石などがあり、種類により治療方法が大きく変わるため、正確な診断が非常に重要です。膀胱の内側を刺激するため、排尿の違和感や炎症を引き起こすことがあります。初期には症状がわかりにくいこともあり、気づかないまま進行することがあります。
どんな子がなりやすい?
リスクの高いタイプ
水をあまり飲まない子、膀胱炎を繰り返す子、肥満傾向の犬猫は結石ができやすいといわれています。犬では小型犬に多く、猫では中高齢で発見されることが多い傾向があります。特にオスの犬猫は尿道が細いため、結石が詰まって尿が出なくなる「尿道閉塞」を起こしやすく、緊急処置が必要になることもあります。普段の生活で水を飲む量やトイレの様子に変化がないか、日常的に観察しておくことが大切です。
気づきやすいサイン
トイレの変化
膀胱結石でよく見られる症状として、トイレの回数が増える、少量しか出ない、血尿が見られる、排尿時に落ち着きがないなどがあります。しかし、初期には症状がわかりにくい場合があり、「いつもよりトイレに行く回数が増えた」「排尿姿勢が長い」など、小さな変化が発見のきっかけになることも少なくありません。
動物病院で行う検査
基本となる検査
尿検査
尿検査では結晶の種類や炎症の有無、感染の可能性を調べます。結石の種類によって治療方針が異なるため、尿検査はとても重要です。
レントゲン検査
レントゲンでは結石の位置や大きさが確認できます。ただし、種類によってはレントゲンに写らない結石もあるため注意が必要です。
超音波検査
超音波検査はレントゲンに写りにくい結石の発見に役立ちます。膀胱の状態をより詳細に把握できるため、結石の有無の確認に非常に有効です。
治療方法と再発予防
治療の種類
溶かす治療
ストルバイト結石のように溶けるタイプの結石は、療法食や薬を使用して徐々に溶かす方法がとられます。時間はかかりますが、体への負担が比較的少ない治療です。
外科的に取り除く治療
シュウ酸カルシウム結石のように溶けないタイプの結石や大きな結石は、手術で取り除く必要があります。尿道閉塞を起こしている場合には緊急での処置が求められます。
再発予防の重要性
結石は再発しやすい病気のため、治療後も予防が欠かせません。水分摂取を増やす工夫、適切な食事管理、定期的な尿検査が効果的です。トイレを清潔に保つことで膀胱炎を予防することも、結石予防につながります。日常の小さな変化を見逃さず、早めに受診することで、負担の少ない治療が可能になります。
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