🦷犬・猫の歯みがき|なぜ必要?始め方と上手に続けるコツ

こんにちは、アルプス動物病院です。今回はご自宅でできる健康ケア「歯みがき」についてお話しします。歯みがきは口臭を防ぐだけでなく、全身の病気を予防する大切な習慣です。


■ 歯みがきが必要な理由

● 歯周病はとても身近

犬や猫の約8割が3歳以上で歯周病になると言われています。歯垢は数日で歯石になり、歯ぐきの腫れ・出血・口臭の原因に。放置すると歯が抜け落ちることもあります。

● 口の病気は全身に広がる

歯周病菌が血液を通して全身へ運ばれると、心臓・肝臓・腎臓のトラブルにつながる可能性があります。歯みがきは「お口の健康」だけでなく「身体全体の予防」にもなるケアです。


■ いつから始めればいい?

● 子犬・子猫のうちが理想

3〜4か月頃の乳歯の時期から、遊びながら口元に触れる練習をするとスムーズに慣れてくれます。

● 成犬・成猫でも遅くない

いきなり歯ブラシは難しいので、まずは触る・なでるなど簡単なステップから始めましょう。


■ 歯みがきのステップ

① 口元を触る練習

1日数秒でOK。触らせてくれたらごほうびを与え、楽しい経験として覚えさせます。

② ガーゼや指サックで歯をなでる

歯の表面を優しくこすり、特に奥歯も少しずつ触れるようにします。

③ 歯ブラシへステップアップ

犬猫用ブラシを使い、歯と歯ぐきの境目を小刻みに動かします。力は入れすぎず、短時間で構いません。

● 嫌がるときは中断

押さえつけるのではなく、一歩前のステップに戻ることが成功の近道です。


■ 歯ブラシとペーストの選び方

● 人用はNG

人用歯みがき粉には発泡剤やキシリトールが含まれ、飲み込むペットには危険です。必ず犬猫専用を使用してください。

● ブラシのポイント

小さくて毛が柔らかいものが安心です。猫や小型犬にはヘッドが小さいタイプが使いやすいです。

● ペーストは好みで選んでOK

チキン味・ミルク味など、好きな味を選ぶと自然に口を開けてくれる子もいます。


■ 歯みがきが難しいときの補助ケア

● デンタルガム・歯みがきシート

毎日歯みがきができない日には補助的ケアとして使えます。ただし「歯みがきの代わり」ではなく「あくまでプラス」と考えましょう。

● 無麻酔歯石取りの注意点

見た目はきれいでも歯ぐきの下の歯石は取れません。痛みや危険を伴うこともあるため、病院では麻酔下で安全に処置を行います。


■ 続けるコツ

● 1日1回が理想、でも無理なく

週に数回でも継続が大切です。

● ごほうびをセットに

歯みがき後におやつや遊びを取り入れると「楽しい時間」として覚えてくれます。


■ まとめ

歯みがきは将来の病気を防ぐ最高のプレゼントです。今日から少しずつ始めてみましょう。
南アルプス市・韮崎市・甲斐市など周辺地域にお住まいの皆さまも、お口のケアでお困りの際はお気軽にご相談ください。

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